爆発的ブームの「スパイスカレー」が、カレー界の常識を打ち破るまで

原価が高い、体にいい、並んでも食べたい
高橋 洋太 プロフィール

大阪で始まったブームが東京へ

スパイスカレーの発祥の地は大阪だと言われている。確かに、スパイスカレーのブームを牽引してきた個人店の多くは、大阪を中心に生まれた。「カシミール」「旧ヤム邸」「ボタニカリー」などを筆頭に、大阪でスパイスカレーのブームが起きたのが2013年ごろのことだ。

現在ではその波は東京まで着実に届き、全国区になりつつあるが、なぜここまで大きなブームが巻き起こったのだろうか。

日本人とスパイスカレーの相性がいい理由は、大きく2つあると考えられる。

一つ目は、出汁(だし)の文化である。

大阪のスパイスカレーには「スリランカカレー」を範としたものが多い。スリランカのカレーは、サラサラとしたスープ状のルーが特徴だ。またスリランカにはモルディブフィッシュというマグロの仲間を乾燥させた、いわゆる日本で言う鰹節のような食材があり、それを砕いてカレーに入れる。このモルディブフィッシュが醸し出す旨味が、日本、特に関西に馴染みの深い出汁文化とマッチしたのではないか。

二つ目は、白米とのマッチングだ。

馴染み深い、鰹出汁のような風味がきいた味わいのルーは、白米や玄米と相性がいい。米以外にも、盛り付けられた他の惣菜にもサラサラのルーがよく絡み、口の中で様々なスパイスが生み出す複雑な味を楽しむことができる。

「カシミール」(北浜)ミックスB https://sarah30.com/menus/1215494
「旧ヤム邸」(谷町六丁目)スペシャルミックスカレー https://sarah30.com/menus/12230
「ボタニカリー」(本町)ボタニカリー https://sarah30.com/menus/70824

大阪から始まったスパイスカレーブームが、全国的に広がりを見せていく中、東京で根付いたのは南インドのテイストが強いカレーだった。

大阪と比べて粘度の高いルーと具材を一皿に盛り付けていくスタイルは、東京ならでは。日本の中でも様々な文化が交錯する東京らしく、南インドだけでなく大阪でブームになったスリランカ風カレーに影響を受けたものや、中華のテイストを感じる創作カレーなどの発展系も多数生まれ、日々進化を続けている。

 

東京のスパイスカレー文化は、すでに大阪以上に進化し、細分化されていると言えるかもしれない。 

「SPICY CURRY 魯珈」(大久保)ろかプレート https://sarah30.com/menus/2264576
「カレーノトリコ」(神田)インドカレー https://sarah30.com/menus/2019441
「スパイスカレー青藍」 (高円寺)カレー定食2種盛 https://sarah30.com/menus/2301519

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