10月 9日 動力飛行機が空を飛ぶ(1890年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

この日、フランスの発明家クレマン・アデール(Clément Agnès Ader[仏]、1841-1925)が、蒸気エンジン付きのコウモリのような羽を持つ単葉機「エオール号(Éole)」で、約45メートルの飛行に成功しました。

【写真クレマン・アデール】
  クレマン・アデール photo by gettyimages

エオール号は舵のないとても単純な機体でしたが、ジャンプ台のような補助を使わずにエンジンの力だけで浮上した史上初の飛行機です。これはライト兄弟の初飛行よりも13年も前のことでしたが、当時アデールの研究は軍事機密とされており、また操縦のできない機体であったことなどから、世界的にはあまり話題にならなかったそうです。

ただし、アデールの祖国フランスでは、彼の作ったエオールに続く試作機アヴィオンIIの名称「Avion(アヴィオン)」がそのまま、飛行機を意味する単語になっており、彼こそが初めて空を飛んだ人だと考えている人も多いようです。

【写真】エオールの設計図
【写真】アヴィオンIII
  エオールの設計図(上)とアヴィオン(写真はアヴィオンIII) photo by gettyimages

なお、アデールは、もともと電気工学の研究者・技術者で、グラハム・ベル(Alexander Graham Bell、1847-1922)の電話機の改良やパリの電話網形成、有線放送ではありましたが史上初のステレオ放送などに業績を残しました。