2019.10.03
# マンション # 節約

マンションの共用施設を見れば「損か得か」一瞬で判断できるワケ

その管理費、ホントに適切?
村上 智史 プロフィール

実は「リスク」だらけのタワマン

すでに述べたとおり、特に必須とは思えない設備やサービスを導入しているマンションは昨今少なくありませんが、中でもその代表格と言えるのが、近年都心で大量供給され、人気の高いタワーマンションです。

実際にどれくらいのおカネがかかっているのか、筆者がコンサルティングで関わった都内のタワマン物件(約400戸)を例に検証してみましょう。

【物件の概要】
・構造・階数:鉄筋鉄骨コンクリート造 地上26階 地下1階
・主要設備:エレベーター(5基)、タワー式駐車場(400台)、水景設備(人口池、流水施設)、ゴミ処理機、宅配ロッカー
・共用施設:防災センター、ラウンジ、ライブラリー、フィットネスルーム、ゲストルーム(2戸)

【運営要員体制】
・管理員:2名(うち1名:24時間・365日勤務、1名:週5日・8時間勤務)
・コンシェルジュ:1名(毎日9時間勤務)
・警備員:1名(毎日24時間・365日勤務)

首都圏で販売される新築マンションの管理費の平均額は、おおよそ専有面積(m2)あたり月額216円(不動産経済研究所「首都圏マンション管理費調査」による)とされています。一方、上記のタワマンは月額312円と、上記平均の1.5倍の金額でした。これに加えて、マンションに付設される駐車場の使用料なども管理組合の付帯収益として加算されます。これらの専用使用料を管理費と同様に専有面積あたりの単価で換算すると月額153円になりました。

つまり、管理組合を運営主体と考えると、管理費や駐車場使用料等で毎月計465円を徴収していることになります。これに対して、管理委託費や水光熱費、保険料などマンションの運営・管理に必要な経費がどれくらいかかっているかというと、月額換算の単価は391円であることがわかりました。通常のマンションと比べて、いかに維持管理に多額のおカネがかかっているかがわかるでしょう。

 

それでは、さらに深掘りして、特にどの部分におカネがかかっているのかを検証してみましょう。

このマンションの支出全体の約7割は、管理会社に支払う管理委託費が占めています(月額単価278円)。さらに、この委託費を精査すると、管理人とコンシェルジュ、警備員という運営スタッフの人件費だけで委託費全体の4割超を占めていました。

なお、タワマンの場合、こうした管理スタッフの人件費以外にもさらに2つのリスクについても指摘しておかなければいけません。

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