米短期金利の異常上昇は、いつか見たリーマン型国際金融危機の兆候か

結局トランプが正しかった
宿輪 純一 プロフィール

急変した米国の短期金融市場

米国の短期金融市場には主として「フェデラル・ファンド(FF)」と「レポ」がある。政策目標金利である「フェデラル・ファンド」は無担保の資金貸借取引であり、「レポ(Repo)」は国債などを担保にした資金貸借取引であり、基本的にその金利は連動している。近年では金融機関や企業などの資金取引においては「レポ」が主流となっている。

 

今回の異常な金利上昇は16日から始まっていた。16日、フェデラル・ファンド金利がその時の上限の2.25%に張り付いた。

17日にはフェデラル・ファンド金利が約5%まで跳ね上がり、レポ金利に至っては約10%まで上昇した。この10%の金利というのは、正常な先進国の短期金融市場ではありえない金利である。

米国の中央銀行システムの中でも金融市場を担当するのはニューヨーク連銀FRBであり、17日早朝よりレポ市場にも、2008年以来11年ぶりの介入をして大量の資金供給を実施した。

その後も、金利の上昇は収まらず、17日は約530億ドル、18日からは約750憶ドル、そして24日以降は上限金額を撤廃(無制限)した。期間については2週間物も導入した。

そういった最中(17~18日)に開催されたFRBのFOMC(連邦公開市場委員会:日銀の政策決定会合に相当)では、更なる金融緩和を実施し、フェデラル・ファンド金利の目標金利を0.25%引下げて、1.75~2.00%に設定した。その後も、緊迫した状況は継続している。