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# 韓国

文在寅は「支持率」と「信念」のため、韓国経済を犠牲にしている

その呆れた構図

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の政策運営を見ていると、同氏がなりふり構わず朝鮮半島の統一を目指していることが分かる。

8月15日の“光復節”、および9月24日の国連総会での文大統領の演説内容などを見るにつけ、国内の経済状況には殆ど関心を示さない一方、朝鮮半島の統一を追い求める姿が浮き彫りになる。

現在の文政権が続く間は、日米と韓国の距離は更に開くことになりそうだ。

安全保障面では米国に依存してきた韓国にとって、冷静に考えれば、そうしたスタンスは大きなリスクになるはずなのだが、文大統領自身はそれを殆ど気にしていないように見える。

経済面を見ても、韓国にとって最大の輸出先である中国は経済成長の限界を迎えている。頼れる相手がいなくなるに伴い、外需に依存してきた韓国経済の先行き懸念は徐々に増していくだろう。

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経済に関心を示さない文大統領

どの国にも当てはまることだが、経済成長は、社会の安定に重要な役割を果たす。

そのためには政治家が長期の視点で規制緩和などを進め、人々が新しい発想や“夢”の実現を目指し、ヒト・モノ・カネの経営資源が成長期待の高い分野に再配分されやすい環境が整備される必要がある。それが、経済の実力(潜在成長率)の向上につながる。

 

しかし、文大統領と韓国経済の関係は、かなり違う。労働組合や市民団体の支持を受けてきた文氏は、支持層の不満解消を最優先している。企業業績が悪化する中で韓国では労働争議が激化している。

景気が悪化する中で賃金コストが上昇すれば、企業の体力が奪われ、経済の実力が落ちてしまう。韓国の企業にとって、文氏の政策は経営リスクと化している。