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# アメリカ

告発者「ウィッスル・ブローワー」がトランプを追い詰める

アメリカは「民主主義」の国である

「内部告発者」は裏切り者ではない

トランプ大統領の弾劾手続きが始まった。

世論調査では国民の55%が弾劾手続きを支持。反対は45%だ。トランプ大統領のツィートも、反論の熱があがっている。

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民主党は、トランプ弾劾の範囲を絞り、審議を急ぐ構えだ。下院の委員会は、国務省にウクライナ疑惑関連文書の開示を求めた。なかなか応じないので、10月早々にポンペオ国務長官の証言を求めるとしている。

FOXニュースをみると、トランプ支持派の人びとが、「魔女狩りだ」「民主党の腐敗はどうした」と気勢をあげている。

弾劾は、国論を二分している。

 

アメリカは「法律」の国である。誰もが、法に従う義務がある。もちろん、大統領も。これを頭に入れて、今回の「弾劾」を、考えて行こう。

まず理解すべきは、「内部告発者」(ウィッスル・ブローワー)だ。「内部告発者」は、こうでも訳すしかないのだが、日本語の語感だと、集団の秩序を乱す裏切り者、みたいなニュアンスになる。でも「ウィッスル・ブローワー」は、よい意味なのだ。

ホイッスルを吹く。サッカーで選手が不適切なプレイをした場合、審判が笛を吹く。ホイッスルを吹くのは、ルールを守りなさい、という警告だ。

「ウィッスル・ブローワー」は、政府や企業の職員が、法律にもとづいて仕事をするはずなのに、法律に違反したケースを発見したら、然るべき責任者に報告するひとだ。その手続きも決まっていて、「ウィッスル・ブローワー」は保護される。当然の務めを果たしたのだから。「ウィッスルブローワー保護法」という法律もある。

では、組織の下っ端ではなく、トップが法律に違反したらどうするか。企業なら監督官庁。大統領なら議会に報告する。今回の「ウィッスル・ブローワー」が、議会の情報委員会に告発書を出したのはだから、正しいことなのだ