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# 睡眠 # スリープテック

睡眠を誘う「スリープテック」にあらゆる企業が大集結しているワケ

そこには1兆円以上もの金脈が眠る

世はまさに大“睡眠”時代

快適な睡眠を実現することによって健康増進や生活の向上を図る「スリープテック」の注目度が上昇している。スリープテックとは各種センサーや活動量計、スマートフォンアプリなどを用いて睡眠状況を可視化したり、光の明るさ・色の調整や環境サウンドなどを用いて入眠導入を図ったり、明かりや音などで朝の覚醒を促したりと、さまざまな形で睡眠を改善するためのテクノロジーの総称だ。

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寝具メーカーだけでなく、大手家電メーカーからスタートアップ企業まで、幅広い企業が参画し始めている。2019年5月には寝装寝具や空間作り、食事なども含めて快眠をサポートする製品やサービスを集めた展示会「快適睡眠づくりフェア」が開催されるなど、注目度は日増しに高まっている。

その背景としては、「睡眠負債」といった言葉の流行や、企業における「健康経営」の取り組みが進んでいることなどが挙げられる。

睡眠負債とは米スタンフォード大学のWilliam C. Dement教授が提唱する言葉で、日々の睡眠不足が借金のように積み重なることで、心身に悪影響を及ぼす可能性のある状況を示す。2017年に刊行され、睡眠負債を取り上げた『スタンフォード式 最高の睡眠』(西野精治著)がベストセラーになったことや、「『現代用語の基礎知識』選 2017ユーキャン新語・流行語大賞」のベスト10に睡眠負債という言葉が選出されたこともあり、記憶に新しい人も多いことだろう。

 

もう一方の健康経営とは、従業員の健康管理を経営的な視点から捉えて戦略的に実施することだ。健康診断で悪い数値が出た従業員に、日々の活動量や睡眠状況などを可視化できるリストバンド型活動量計を配布して自己管理を促す取り組みをしている企業などもある。2014年には経済産業省が健康経営に取り組んでいる先進的な企業を表彰する「健康経営銘柄」の発表をスタート。2016年には「健康経営優良法人認定制度」を創設するなど積極的にかかわっており、こうした取り組みは着実に進んでいる。