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海上自衛隊、観艦式で若者世代に猛アピールの「なりふり構わぬ事情」

隊員が、足りない…

若者は「当選確率2倍」に

3、4年に一度、神奈川県の相模湾を舞台に行われる海上自衛隊の観艦式。洋上を行き交う艦艇が、自衛隊最高指揮官でもある首相の乗艦する護衛艦に答礼し、首相が返礼する海の観閲式だ。

高倍率となる公募で幸運にも当選した人は、護衛艦などに乗り、観艦式に参加することができる。いわば「政府主催の豪華クルージング」ともいえ、毎回、必ず応募する熱心なファンもいる。

現役だったころの日々を懐かしむ海上自衛隊OBなど、乗艦者にはお年寄りも目立つが、10月14日に開催される今回の観艦式は、過去になく大勢の若者たちの乗艦が見込まれている。

それというのも海上自衛隊が今回、初めて「高校1年生から30歳まで」という年齢制限付きの「青少年券」の公募に踏み切ったからだ。「青少年券」への応募資格のある人は、年齢制限のない「一般券」にも重複して応募できるため、当選確率はほぼ2倍に広がった。

なぜ、海上自衛隊は「高校1年生から30歳まで」を優遇したのか。

 

韓国海軍は不参加

その理由を探る前に、今回の観艦式について、調べてみよう。

9月24日、海上自衛隊トップの山村浩海上幕僚長は定例の記者会見で、「観艦式に韓国艦艇を招待する環境は十分に整っていない」と述べ、今回の観艦式に韓国海軍が参加しないことを発表して話題になった。

韓国は前回2015年の観艦式に、防衛省の招待を受けて艦艇1隻を派遣した。2002年以来2度目の派遣で、式のあとには海上自衛隊との間で海上捜索訓練も行い、日韓の蜜月ぶりを示した。

2015年の観艦式のようす(海上自衛隊公式サイトより)

しかし、昨年10月に韓国であった国際観艦式で、韓国から自衛艦旗の旭日旗の掲揚自粛を求められた海上自衛隊が参加を見送り、海上自衛隊と韓国海軍との間はぎくしゃくし始めた。さらに12月には、韓国海軍艦艇による海上自衛隊の航空機へのレーダー照射事件が発生、関係の悪化は決定的となった。

今回の韓国海軍の不参加は、防衛省が日韓関係の悪化を受けて、招待を自粛したことによる。