「ていねいな暮らし」、好きですか?

2010年代半ばから、「ていねいな暮らし」という言葉が流行っている。

保存食を作りお菓子を焼く。縫物をする。ナチュラル素材のワンピースを着てのんびり過ごす。趣味の要素も交えた家事をていねいに行い、暮らしを整える。

そんな生活が憧れの対象としてメディアで紹介されたほか、妊活中だった森三中の大島美幸が、「ていねいな暮らしを心がけています」と発言して注目されている。

しかし同時に、インターネット上でバッシングも起こった。今でも、「ていねいな暮らし」というキーワードで検索すると、批判的な記事やコメントがすぐに見つかる。それは、SNSでも「ていねいな暮らし」ぶりを投稿する人たちがいるからでもある。

〔PHOTO〕iStock

なぜ、「ていねいな暮らし」は憧れの対象となり、同時に批判されるのだろうか? その原因を今回は探ってみたい。

批判の原因は、本来は家事を楽しみとして捉え直す提案に過ぎなかったにもかかわらず、「あるべき姿」というプレッシャーに感じた人が多かったことである。強制のように感じる人がいるのは、生き方に正しさを求める社会風潮と無関係ではないだろう。

しかし本稿の主題は、女性と家事の関係を掘り下げることなので、それは置いておく。