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災害時に「陸の孤島化」リスクが高い【首都圏】鉄道路線はここだ!

鉄道会社12社を徹底比較
梅原 淳 プロフィール

『平成27年版都市交通年報』(運輸総合研究所、2019年3月)によると、2013年度に成田空港、空港第2ビルの両駅からJR東日本、京成電鉄両社の鉄道を利用して東京の都心方面に向かった人の数は1日平均2万4108人であったという。一方、成田空港の資料から同年度にこの空港に到着した旅客の数は1日平均4万1596人と求められた。単純に計算すると、到着した旅客のアクセスに関する鉄道のシェアは58.0%を占めることになる。

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問題はここからだ。仮に台風15号の通過当日に東関東自動車道が通行止めとならなかったとしても、列車の運転が行われなければやはり成田空港は陸の孤島と化していたと考えられる。というのも、鉄道の輸送力を肩代わりできる交通手段がほかに存在しないからだ。

鉄道に次いで輸送力の大きな交通手段はバスだ。成田空港から東京の都心部方面へは、空港リムジンバスが運行されている。試算すると、1日平均2万4108人分の輸送を補助席を除いて定員45人の空港リムジンバスで肩代わりしようとすると、536便を新たに増発しなければならない。

 

国土交通省によると、空港リムジンバスの輸送シェアはおよそ25%とのこと。成田空港に到着した旅客の数から考えても利用者数は1日平均1万0399人ほど、便数は人数に忠実であれば232便ほどとなる。

つまり、仮に鉄道が完全にストップした場合、空港リムジンバスで鉄道による輸送を肩代わりするには現状のおよそ2.3倍もの輸送力を確保しなくてはならない。まったくもって、この数字の実現は不可能で、首都圏中のバスをかき集めたところで、成田空港で足止めを食う人の数はなお数千人規模に上るであろう。