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災害時に「陸の孤島化」リスクが高い【首都圏】鉄道路線はここだ!

鉄道会社12社を徹底比較
梅原 淳 プロフィール

ところで、運転再開時刻の午前8時前後という時刻は、前日の予報に基づいたものだ。9月8日午前11時の時点で台風は8日夜に関東地方に上陸し、9日9時には福島県付近を進むと予想されていたから、午前8時前後に運転再開という見込みは納得がいく。しかしながら、実際には台風15号の歩みは遅く、千葉市では中心が去ったとはいえまだ台風の強風圏内にあった。

気象庁によると、9日の午前7時50分から午前8時までの10分間の平均風速は毎秒18.0m、瞬間最大風速は毎秒26.9mであり、東京の都心部でも平均風速は毎秒7.7m、瞬間最大風速は毎秒14.0mを記録している。列車の運行再開に向けた線路の点検は千葉市周辺では実施は無理で、東京の都心部でも困難だ。

事前に運転再開時刻を発表するといった措置の改善については、国土交通省の指導のもと、鉄道会社各社で見直しが行われるという。少なくとも、自然を相手にしているのであるから、変化が生じたら柔軟に運用してもらいたいと筆者は考える。

 

鉄道の代わりは鉄道しかない

今回の台風15号では鉄道に関してもう一つ、大きな課題を残した。それが「陸の孤島化」だ。

成田空港では台風15号が上陸した9月9日、東京の都心方面へのアクセスとなるJR東日本成田線や京成電鉄本線・成田空港線が不通となったうえ、空港リムジンバスのルートとなる東関東自動車道も通行止めとなったため、航空機で到着した人々ら約1万6900人が空港内で閉じ込められ、翌10日まで空港で夜を明かした人たちも1万3300人に上ったという。

陸の孤島と化した成田空港については空港側で解決すべき課題に見えるがそうではない。実は鉄道の持つ本質的な問題がここに隠されている。陸上において最大の輸送力を持つという鉄道の特質であり、いったん失われると回復は容易ではないという点だ。