業界騒然!セブン⁻イレブンで「オリジナル新書」がスタートする理由

新しい好循環へ
砂川 洋介 プロフィール

セブンが始める「オリジナル新書」の全貌

前出の関係者は言う。

「書店と競合する気はなく、出版文化を互いに支え、活性化できればという思いなのです。コンビニという特性上、厚くて単価の高い作品はやりにくい。街のコンビニの店舗で、ハードルを下げる形で気軽に書籍に触れていただき、読む面白さを知ったら、より本格的、専門的な作品を書店で買う、そんな流れができたらいいと考えています」

そんな中、セブン&アイグループ限定オリジナル書籍として、10月1日から新たに新書シリーズが創刊されることが取材で分かった。

生涯学習時代を意識し、「学び」をテーマに、第1弾は坂上忍氏『かけひきする勇気』、中野信子氏『引き寄せる脳 遠ざける脳』、穂積桜氏『睡眠レッスン』の3作品が定価:本体500円+税、初版各約6万部で刊行されるというのだ。

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このオリジナル新書シリーズは144ページと薄くし、読み切れることを重視している点が特徴的だという。

「書店売りの書籍と同じクオリティで作っています。従来5章立てで作っていた内容を凝縮して3章立てくらいに絞り込み、文字を大きく、写真やイラストなどのビジュアルも多くして、楽しく読めるようにすることを心がけています」(同前)

 

出版の現場ではこのようにまったく別なアプローチで、新しい書籍の作り方・売り方が広がり始めてきた。

かつては「コンビニで本を売るのは難しい」というのが業界の定説だった。しかし、そうも言っていられない状況がある。今後の推移から目が離せない。