業界騒然!セブン⁻イレブンで「オリジナル新書」がスタートする理由

新しい好循環へ
砂川 洋介 プロフィール

書店との相互効果

オリジナル路線を行くのがセブン-イレブンだ。

セブン&アイグループの出版事業会社であるセブン&アイ出版が企画・編集し、発行するグループ限定オリジナル書籍として、「カリスマの言葉」シリーズを展開している。書店やamazonには一切流通しない限定作品だが、創刊から3年半が経過し、刊行点数30点、累計発行部数は215万部を突破するまでになっている。

 

コンビニ各店は取り扱い店舗の規模が桁違いだ。3大チェーンの国内店舗数は、ファミリーマートが1万6507店(2019年8月末日現在)、ローソンは1万4659店(同年2月末日現在)、セブン-イレブンが2万1034店(同年8月末日現在)という状況だ。1店舗に2~3冊としても、単純計算で、それぞれ3万部以上の初版部数が必要になる。

事実、セブン-イレブンの「カリスマの言葉」シリーズは、堀江貴文氏(実業家)、中野信子氏(脳科学者)、小林弘幸氏(順天堂大学医学部教授)らの作品が人気で、初版5万~6万部で設計されているという。

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こうした新しい書籍販売のかたちを「書店の脅威」と指摘する向きもあるが、「それは違う」として関係者は次のように語る。

「書店と競合しない形でオリジナル作品を展開することで、結果的に著者の露出が増え、書店に流通している作品の売り上げアップも期待できます。著者の側も、書店流通用の版元とコンビニ流通とを分けて考え、『露出効果』を意識しながら両方を使い分けています

グループの一日来店客数は約2500万人。たしかにコンビニに書籍を買うことを目的に来店する人は少ないかもしれませんが、セブン-イレブンの2万店舗で作品が置かれていて、お客様に常時触れ続けることの効果は侮れません」(同前)

たしかに、通りすがりに立ち寄ったコンビニで、写真入りの著書に日々触れていれば、自然と顔と名前がインプットされてしまうだろう。書店に行った際、その著者の一般作品がベストセラーとして掲示してあれば……「ちょっと買ってみようか」という気持ちが起きても不思議ではない。

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