Photo by iStock
# プライシング

ランナーの過半数は年収600万円以上!過熱するランニング市場の実態

ビジネスチャンスがここにある
利益の95%は「価格戦略」で決まる! そう説くのは、著書『「値づけ」の思考法』で知られるマーケティング学の大家で、法政大学教授の小川孔輔氏だ。近年、拡大している「ランニング市場」。道具を使わず、場所も限定されないランニングというスポーツで、一体どのように儲けているのだろうか? そのカラクリを小川氏が解き明かす。

「ランステ」という新ビジネス

マラソンやジョギングといったランニングは、お金がかからないスポーツ。身体1つで手軽にできるのが最大のメリットです。ところが近年、こうしたランニングにお金をかける人が増えています。

Photo by iStock

ランニング市場では一体、何が起こっているのでしょうか?

いま、ランナーを対象としたビジネスが東京を中心に大流行しています。たとえば、「ランステ」と呼ばれるランナーのためのステーション。着替えをするためのコインロッカーやシャワーを浴びるための施設として、利用する人が急増中です。

そもそもマラソンやジョギングといったランニングは、お金がかからず気軽に始められるスポーツとして人気がありました。にもかかわらず、お金がかかるランステの利用者が増えているのはなぜなのでしょうか?

 

私は市民ランナーの1人として、年間に15~20回ほどレースに参加しています。その私の経験をもとにひも解いてみましょう。

皇居の外周は道路が整備され、景観も良いので、都内では絶好のランニングコースです。なお、皇居の外周を走ることは「皇居ランニング」あるいは「皇居ラン」とも呼ばれています。

ただし、ランナーの方ならよくご存知だと思いますが、走った後、汗まみれのままで電車に乗るのは気持ちが悪いものです。また、冬場だと体が冷えるし、健康にもあまり良いものではありません。着替えたりシャワーを浴びたりする場所が必要なのです。