ケチなのに見栄っ張りな男

その3)ケチ

子供が3歳になったある日の休日、彼女は子供といっしょに銭湯に行こうとしていた。
そこへ夫が帰ってきたので、一緒にどうかと誘うと、彼はうーんと唸って、
銭湯って高くない? お金がもったいないよ
と言って、400円を渋ったのである。すっかり銭湯に行く気だった子供は泣き出し、彼女は惨めな気分に打ちひしがれた。

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「専業主婦だからお金のこと言われるとどうしようもないんですよ。罪悪感もあるし。でも今考えると完全に経済的モラハラですよね」

モラハラは主に「経済的」「精神的」「肉体的」の3つの種類があるが、男はたいてい気づいていない。「鈍感」というのも、モラハラのひとつかも知れない。

箱根の温泉でもスーパー銭湯でもなく、町の400円の銭湯に行こうとしただけなのだが…Photo by iStock

そして最後、

その4)見栄っぱり

ある日、夫がキレた。彼女のランチ代が高いというのである。
たしかに近所のママ友と週に1回か2回ランチに行っていた。月にすれば5000円くらいの出費である。専業主婦の負い目もあり、しょうがないなと思い、彼女はそれからママ友とのランチは控えるようになった。

ところが、ある日のことだ。
夫が「駅前にできた友達の飲み屋に出資した」という。聞けば最近知り合った友達に絶対儲かるからと言われたらしい。怪しいと思ったらやっぱりすぐにお店は閉店。出資したお金は帰ってこず。そのせいで家計が苦しくなり、彼女は働き始めた。反対に夫は仕事をやめた。

「あ、この人ヤバイな、ってこのへんで気づいたんですよね」
気づくのが遅すぎる……。

「直接的なDVとかはなかったし、そのうち父親の自覚でるかなーと思ってたんですけど。これはもう無理やなーと」