自民一強に風穴をあけるか(山本太郎氏)〔photo〕gettyimages

舛添要一×適菜収「れいわ新選組とN国が『大躍進』した本当の理由」

ヒトラーは現在日本で甦るのか

各国にポピュリズムの嵐が吹き荒れている。ナチスが政権を奪取した1930年代と重ね合わせる声まで聞かれるようになった。現代世界は、そして日本はどこに向かっているのか。このたび『ヒトラーの正体』を上梓した国際政治学者・舛添要一氏と、舌鋒鋭い政権批判で知られる作家・適菜収氏が「ポピュリズム化」する日本の行く末を語りつくした――。

舛添氏(左)と適菜氏(右)は初顔合わせ。本屋B&Bにて

いまヒトラーを語るワケ

舛添 ヒトラーとの出会いは、かれこれ40年以上前になります。学者時代、ドイツのミュンヘンで仕事をしていたことがありました。滞在していた下宿屋の親父と仲良くなって、ときどき、「おまえ、お茶でも来い」と呼ばれるわけです。

その親父がアルバムを持ってくるんですよ。聞くと、「これはヒトラーの時代のアルバムだ。俺の人生の中で、この時代が一番よかった」というわけですよ。私には、ユダヤ人虐殺(ホロコースト)、アウシュヴィッツ強制収容所というイメージでしか、ナチスを捉えていなかったから、この親父は何てことを言うんだろうなと思いました。

適菜 戦前を知るドイツ人にとって、ヒトラー=絶対悪とは限らなかった。

 

舛添 そうです。それどころか、神格化している国民がいるわけです。ヒトラーを生んだワイマール共和国は、その当時、世界で一番民主的な憲法をもっていると言われていました。選挙制度をみても、日本では第二次大戦が終わってから女性は選挙権を持ちましたが、当時のワイマール共和国には既にありました。

では、世界一民主的な憲法を持っている国でなぜヒトラーは生まれたのか。しかもクーデターではなくて、完全に自由な選挙をやって第一党に選ばれています。さきほどの親父の言葉もそうですが、なぜヒトラーに人びとは従ったのか、について研究したいと思いました。