母親がリウマチに苦しんでいたのを3歳から側で見てきたフリー編集者の小西恵美子さん。自身も24歳のときにリウマチを発症し、治るはずがないと「太く短く生きる」と決め、身体に鞭うつように寝ないで仕事をしてきた。そのためにも、痛み止めをはじめとする様々な薬なしには生きられずにいた。

病の治療法は治療師や患者の特徴によって効果も変わることもあり、一概に「この治療法がいい」と言い切れない。だからこそ、小西さんは現代のようにインターネットが普及していない時代から、知人友人から集まる膨大な情報をもとに、とにかく様々な治療法に足を運んだり話を聞いたりしたという。

まずは薬に薬が重なる「薬漬け生活」に疑問を抱くようになり、病院で西洋医学を受診しながら並行して探すようになったのが東洋医学だった。最初に受けた股関節矯正の先生に出会い、薬をやめる努力をしながら治療を続けた。その結果、血液検査で病院の主治医が驚くような良い結果が出た。

リウマチを発症して30年以上経った今は一番体調がいいのだという。小西さんが東洋医学から学んだのは、人間本来の健康とは、治癒力とは何かということだった。小西さんがどんな治療を受け、何を実感したのかを一例としてお伝えしていく。

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股関節矯正、ツボ、鍼で快方に向かう

股関節の矯正やツボナージュに出会い、身体は快方に向かっていた。友人は20代から鍼灸に月1、2回、通い続けている。元気なのは鍼に行っているからだと鍼の先生を紹介された。先生は穏やかで温かい雰囲気だ。

鍼とお灸を一緒に施術するのが鍼灸。ツボを刺激して症状を改善し、健康を維持する。鍼灸は3000年以上前に中国で発症した医療技術である。

施術台に仰向けになり、先生は脈をみる。手から鍼を打っていく。お腹、首、脚の順に刺す。素早い。次にうつ伏せ。腰、背中、脚と鍼を刺す。腰に長い鍼を打たれた。ドスンと重く大きな響きを感じた。先生は鍼を刺した場所をおす。響いたのがゆるんだと思うと、次の鍼が打たれていた。手の甲と指の間に鍼を刺すがなかなか入っていかない。固まっている。肩甲骨の周辺は鍼の痛みを感じなかった。先生が仕切り直した。どうやら鍼が曲がったようだ。それほど私の身体は固いらしい。

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