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『凪のお暇』で考えた「空気を読むのをやめたあと」に起こった私の話

「吸って吐くもの」にはなったけど

凪は過剰適応?

20日に最終回を迎えた金曜ドラマ『凪のお暇』を毎週見ていた。

黒木華さん演じる大島凪は、空気を読んで「わかる~!」と周囲に同調することで平穏な日々を過ごす一方、知らず知らずのうちにストレスを溜めこんでいるOL。

ある日、同じ会社で働く恋人の慎二が自分の悪口を言っているのを聞き、過呼吸の発作で倒れてしまう。それがきっかけで心が折れた凪は、会社を辞めてこれまでの人間関係を断ち切り、最小限の荷物だけを持って東京郊外のボロアパートに引っ越す。

空気を読むことをやめ、天然パーマの髪をヘアアイロンでストレートにすることもなく、生きにくい人生をリセットするために自分を見つめ直す凪。しかし、自分らしい生き方なんてすぐには見つからなくて――というストーリーだ。成長していく凪と、彼女の周りの人たちが描かれる。

TBS『凪のお暇』HPより

私は原作漫画も好きなのだが、読みながらずっと、「凪の状態は過剰適応ではないか?」と感じていた。

過剰適応とは、周囲に合わせるため自己を抑圧することを指す。「過剰適応症候群」と呼ばれ、精神科などでよく耳にする用語だ。精神科医の名越康文先生は、「心の闇」を吐露する著名人たち、また彼女らを支持する声の多さに触れた上で、過剰適応についてこう説明している。

 

<自分では気に留めていないつもりの小さな苦しさが積み重なり、いつの間にかパンク寸前まできて、自分でも抑えられなくなってしまった、という状態が近いかもしれません。(中略)

過剰適応とは、まわりの顔色(環境)が気になり、まわりに合わせようとするあまり、自分を押し殺してしまうことをいいます。日本人ならではの気配り気質とは異なるもので、幼少期に親と無条件の信頼関係が築けなかった、思春期に受けた大きなトラウマから立ち直れないでいるなど、別の理由が存在することが多いのです>(『女性自身』「日本人に多い「過剰適応」とは?精神科医・名越康文先生が解説」より)