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できないとヤバい…あなたの「誤嚥性肺炎」リスクが30秒でわかる方法

1日5分でできる予防法もお教えします

これ、できますか?

これから伝えるテストを行ってみてください。

いすに座り、口の中に何も入っていない状態で唾を飲み込んでみましょう。

これが30秒の間で3回以上できなければ、高い確率で飲み込み(嚥下・えんげ)の機能に異常が起こっているらしいのです。

嚥下障害が起こると、食べ物が気管に流れてしまう誤嚥(ごえん)のリスクが高まり、その結果、「誤嚥性肺炎」が発症する危険性も高まってしまいます。

誤嚥性肺炎は今、高齢者の死因の上位を占める病気です。

つまり、嚥下障害を未然に防ぐことが、将来的な死亡リスクを下げることにつながるというのです。

そもそも、食べ物をおいしく食べるためには嚥下機能を維持していくことが不可欠ですが、幼いころから「食べる」という行為を日常的に続けてきた私たちは、それを“当たり前にできること”と見なしているのではないでしょうか。私を含めて多くの人が、喉の機能の重要性を意識してはいないように思います。

しかし、その機能が衰えてしまったときの影響は甚大です。気づかないうちに嚥下障害が進行してしまったため、十分にものが食べられなくなり、体重が30㎏台まで落ちてしまった高齢男性もいます。

どうすればそうした悲劇を避けられるのか。嚥下障害の原因とセルフチェック方法自宅で5分でできる予防方法などを、嚥下治療に注力する内科併設の歯科医院「もぐもぐクリニック」(東京都府中市)の松宮春彦院長に聞きました(以下、「」内は松宮院長の発言)。

嚥下治療を中心に在宅医療に力を入れる松宮春彦院長

高齢者の肺炎、7割が「誤嚥性」

口の中で噛み砕いた食べ物は通常、喉の奥にある食道を通って胃に落ちますが、何らかの原因で食道の隣にある気管に流れてしまうことがあります。これを「誤嚥」といい、誤嚥した後に食べ物や唾液についた口腔内の細菌が肺の中で繁殖すると、誤嚥性肺炎が起きます。

 

厚生労働省の調査によると、2017年に亡くなった日本人のうち肺炎による死亡はがんと心臓の病気に次いで3番目に多く、9.9%を占めます

この中の誤嚥性肺炎の割合は約3割で、肺炎の患者を高齢者に限定すれば、誤嚥性肺炎の割合はおよそ7割まで上がると言われています。つまり、誤嚥性肺炎は高齢者の死因の上位を占める病気なのです。