# カーナビ # トヨタ # LINE

「LINEカーナビ」登場で大波乱…カーナビ市場を制するのは誰か

大きな転換点を迎えている
高山 正寛 プロフィール

今回テーマに取り上げた「LINEカーナビ」だが、6月の発表段階で9月の提供時にアプリ単体のほか、車載器とスマホの接続プラットフォームであるSDL(Smart Device Link)に対応することはアナウンスされていた。ちなみにSDLはディスプレイオーディオと基本的には同じと考えてよい。

そして9月17日、トヨタの「新型カローラ発表会」で新型車にはこのSDLを標準装備することを発表。要はスマートフォンがあれば、車両購入時のトータルコストを下げることができることになる。

Photo by iStock

これを聞いた時、正直、これはトヨタの大英断だと感じた。言い換えれば、これまで販売されてきたAV一体型のカーナビは大きな転換点に迎えることになる。もちろん、これまでのカーナビが欲しいというユーザーニーズに対してもディーラーオプションでナビキットを用意するなど商売的にも抜け目はない。元々通信機器であるスマホをSDLに接続するだけで、すぐに最新のコネクティッドサービスが受けられるメリットは大きい。

すでに輸入車ではディスプレイオーディオを積極的に採用しているメーカーも増えてきているが、トヨタも今後はこのSDLを台数が見込めるCセグメント(全長4350mm〜4600mmのセダンやステーションワゴンなど)くらいまでのモデルに積極的に採用するのではないだろうか。

今回のトヨタのSDLを見ると、「LINEカーナビ」や前述した自社の「TCスマホナビ」、「カーナビタイム」などには標準で対応する一方で、「CarPlay」や「Android Auto」にはオプション扱いとしている。要はテレマティスク領域に関してはトヨタはまずLINEとの連携を強化しつつ、“全方位外交”であらゆるニーズに対応するつもりだろう

 

もちろん、これがすぐに天下を獲るとは筆者も考えていない。AV一体型カーナビはまだまだ売れるし、専用機ならではのニーズも高い。またこれまでディーラーの収益のひとつであった「後付けカーナビ」が基本的に不要となった場合の収益性低下の解決の糸口はこれから論議されるのだろう。

それでも徐々に、いや我々がイメージするよりはるかに早く、「LINEカーナビ」に代表されるナビアプリとディスプレイオーディオの市場は拡大していくと思っている。