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千葉・大規模停電「マスコミはもっと報道しろ」の声への違和感

被災地にマスコミは必要か否か

「もっと状況を伝えるべき」

9月9日に上陸した台風15号は、首都圏にこれまでに無いような被害をもたらした。特に千葉県の太平洋側の地域に打撃を与えているのが長引く停電で、倒木などの影響により倒れた鉄塔や電柱などの修理が想定通りに進んでいない。徐々に復旧は進んでいるが、家庭への引き込み線の断線などにより停電が続く世帯はまだあると見られ、完全復旧には、もう少し日数を要しそうだ。

 

これまで、幾度も首都圏に台風は到来したが、これまでいくら「猛烈な超大型の台風がやってくる」と言われても、ここまで大きく、かつ継続的な被害が出ている台風というのは記憶がない。せいぜい当日と翌日の交通のダイヤが乱れるのが関の山だった。しかし、今回の台風にはまざまざと自然の驚異を見せつけられた感がある。

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さて、今回の台風の被害が報じられる中、僕が不思議に思ったことがある。「マスコミはもっと被災地の状況を伝えるべきだ」という声が意外と大きかったのである。震災のときのマスコミといえば、ネットでは常に叩かれている印象が強い。避難所に行っては被災者に怒鳴られているシーンが拡散され、被災地で弁当を食べたとツイートをしては「被災者の弁当を横取りした」と批判され、ヘリコプターの音がしては「マスコミのヘリコプターで、救助を求める声が聞こえない」「救助ヘリの邪魔をしている」などと叩かれる。

被災地にマスコミが入っても邪魔なだけだと考える人の気持は分からなくもない。レスキューのように人を助けるわけではなし、自衛隊のように様々な場所に人手を送るでもなし、電気ガス水道のようなインフラ整備をするわけでもなし、ボランティアのように困った人に手を差し伸べるわけでもない。ただ自分たちの商売のために不幸な他人を撮影して行く無法者。そんなイメージなのだろう。