今度こそ「共産主義」は滅びるか? 香港危機が歴史の必然である理由

そこは、新たな冷戦の最前線

一度は打ち勝ったと思ったが…

2016年のトランプ政権誕生(任期は2017年1月20日~)以来、世界秩序が大きく変わりつつあることは、多くの読者が感じるところであろう。

ヒラリー・クリントン氏とドナルド・トランプ氏の選挙戦は、デッド・ヒートとなり、事前のオールドメディアの予想はまったく外れてトランプ大統領が誕生した。

このような状況を考えると、トランプ大統領誕生が偶然であり彼が異端のように見えるが、決してそうではない。世界の歴史の大きな流れの中で、生まれるべくして生まれたのがトランプ大統領なのだ。

1989年のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連邦崩壊によって、自由主義(資本主義)陣営は、共産主義陣営に打ち勝ったと誰もが思った。

自由主義陣営の改革のために尽力したロナルド・レーガン大統領の任期は1989年1月20日までであった。同じく「鉄の女」と呼ばれ、ひたす自由主義を守るために戦ったマーガレット・サッチャーの首相任期は、1990年11月28日までである。

ソ連崩壊の直前に2人が退任したことは象徴的で、2人の闘士の活躍によって自由主義が勝ち、共産主義が敗北したと誰もが思ったのも無理はない。

 

ところが、その後共産主義中国が台頭したことに象徴されるように、世界の共産主義は死滅するどころか、依然大きな勢力だ。

ベルリンの壁やソ連邦の崩壊で破たんした共産主義が、なぜこうも力を持つのか? それを論じると、膨大な長さになるので、1つだけ重要なポイントをあげれば、共産主義は「君は悪くない、悪いのは資本家や政府だ」という悪魔の言葉をささやくからである。

つまり、「金持ちの財産を奪って、みんなで分けようぜ」ということである。この方式だと人口の多数を占める「持たざる者」は、何も失わずに取り分が増えるから、多くの人々がもろ手を挙げて賛成する。