厚生労働省の調査によると、平成29年度の貯蓄額平均は20代が154.8万円、30代が404.1万円。OECDの調査では2014年の全世帯の日本の貯蓄率が1.6%と、41ヵ国中34位の結果となっています。消費税も増税となる中、お金とはどうやって付き合っていけばいいのでしょうか。

現在外資系投資顧問に勤務する川村真木子さんは、UCバークレー卒業後、長く外資系投資銀行でマネージングディレクターとして活躍してきた「バリキャリ金融女子」。つまり20年近く「どうやったらお金が増えるか」を考え続けてきました。そんな川村さんが考える「幸せなお金との付き合い方」とは。

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「お金を増やす」方法とは

長い間外資系投資銀行で資産運用の世界に身を置いてきた私は、「お金の増やし方」を常に考えまくる日常を送ってきたと言える。

結論から言うとお金はそう簡単には増やせない。金融取引でお金を増やせるパターンは大きく分けて2つしかないのだ。まず一つ目は、株や不動産などの資産の「世の中の流れ」に思いっきり乗って増やす方法。この場合は「増やす」と言うよりは「博打的」な要素が強くなる。そしてこの流れに乗る増やし方には、お金が増えると同じだけ減るリスクが伴う。金融用語では「ベータ運用」と言う。

2つ目にお金が増やせるパターンは、人が知らない情報へのアクセスだ。たとえば人より先にダイヤモンド鉱山を発見してしまう。まだ誰も知らない油田や資源を見つけてしまったなど。割安に放置された株式や債券を見つけるのもこのカテゴリーに入る。まだ誰にも気付かれてないけど、確実に存在する価値へのアクセスでこれを「アルファ運用」と言う。

エルメスのバーキンをフランスで買って、そのまま日本の質屋に持っていくと1.5倍の値段で売れた時期があった。この「エルメス・アルファ運用」は世界を飛び回る客室乗務員さん達が早々に気付き、パリのエルメス本店は客室乗務員というディーラーたちでごった返す時期があったというから興味深い。

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かく言う私も忘れもしない2004年に自分への出産記念ギフトとして、パリのエルメスで真っ赤なバーキンを買った。当時4500ユーロだったそのバーキンは東京のセカンドハンド市場で80万程度で取引されていた(売らなかったけど)。最近だとリシャールミルという高級時計のセカンドハンド市場が熱いらしい。需要が供給を上回っていることで中古市場で高く取引されていて、物によっては買った値段より高く売れることもあるようだ。