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韓国・文在寅政権の「失敗」を、なぜか日本が「マネ」しかねないワケ

最低賃金引き上げの功と罪
中原 圭介 プロフィール

コンビニを潰してまでやることか

日本の生産性が他の先進国と比べて低いのは、企業全体に占める小規模企業(零細企業)の割合がもっとも高い状況にあるからです。

〔photo〕iStock

小売業・飲食業などで従業員が5人以下、製造業・運輸業などで従業員が20人以下の小規模企業は、日本の企業全体の90%程度を占めていて、実に雇用全体の25%も担っています。大企業の割合が大きいアメリカと比べて、生産性で大きな差が生まれるのは当然のことなのです。

日本とアメリカの生産性における格差は、とりわけ小売店・飲食店などサービス業の分野で生まれています。

これらサービス業の分野では、日本とアメリカの両国で就業者数がもっとも多いのですが、従業員が10人未満の事業所数のシェアは日本が80%、アメリカが50%と大きな隔たりがあります。それゆえに、日本のサービス業がアメリカの同業と同じ稼ぎを得るためには、優に2倍以上の従業員を雇っている計算になってしまうというわけです。

 

日本はすでに人口が減り始めて10年も経っているのに、コンビニを中心にフランチャイズの店舗は依然として増え続けています。言い換えれば、日本の生産性はサービス業が主導して下方硬直性を強めてしまっているのです。

テクニカルな手法で生産性という数字だけを上げたいのであれば、話はとても簡単です。

日本の小売店・飲食店の数はコンビニを中心に3分の1にまで減らせば、イギリス、イタリア、カナダの3カ国を容易に抜くことができるでしょう。

ただし、それが正しいことなのかどうかは、よく考えなければなりません。超高齢化社会が加速していく日本で、将来的にはコンビニは生活インフラとして位置付けられるはずだからです。

おそらくは、地方の人口が少ない地域では、コンビニが町村役場や郵便局、福祉事務所の役割も担うことになるでしょう。生産性についてはそういったことも含めて、判断をすればよいことだと思っています。