明石家さんまさんの「あいづち」は、なぜスゴいのか?

クレーム対応もこれで怖くない
谷 厚志 プロフィール

この2つは「NGワード」

クレーム対応で、対応者本人は良かれと思って、よく使っている言葉のなかに、NGワードがいくつか存在します。これを使ってしまうと、お客様をさらに怒らせてしまう代表的なNGワード、それは次の2つです。

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「おっしゃるとおりです」

「ごもっともでございます」

あらゆる業種で、クレーム対応者がこのような言葉を使っていると思います。私の取引先でもクレーム対応の現場で頻繁に使用されています。

しかし、この2つの言葉こそ、クレーム対応において最悪のNGワードです。

なぜダメなのか?

これらは共感・理解ではなく、「同調を表す言葉」だからです。同調とは、同意や賛成を表す言葉です。

つまり、「おっしゃるとおりです」「ごもっともでございます」は、お客様の申し出や指摘に対して「はいはい。お客様の言うとおり!」「そのとおりです。大賛成です!」と同調してしまっているためダメなのです。

 

この2つの言葉をクレーム対応で連発してしまったりすると、「そうか! やっぱり私が言っていることが正しかった!!」「悪いのはこの会社だった!」とお客様は怒りのボルテージを上げていってしまいます。

怒りの感情を増幅させたお客様はその後、対応者に対して、「そんな対応では私の気が済まない」「謝って済む問題ではないぞ!」と、本当は謝って済む問題まで、そう言うようになってしまいます。

実は同調の言葉とは、「全面謝罪」しているのと同じなのです。「おっしゃるとおりです」「ごもっともでございます」という言葉を使うと、全面謝罪になってしまいます。

この、全面的に非を認めたかのような対応では、お客様に顧客心理が働いて、「自分のほうが対応者(企業)より立場が上だ」と考えて、一生懸命対応している対応者のことを見下すようになります。

クレーム対応で最も怖い、一番避けたいお客様との関係性は、対立する関係以上に「上下関係」をつくってしまうことです。

上下関係をつくってしまうと、お客様は100%、自分の立場が上であることを全面に出しながら、自分の要望どおりの解決策が出てくるまで許そうとしません。これでは、クレーム対応がいつまで経っても終わりません。

「すべての非を認めて、そんなに悪いと思っているのなら、この責任を一体どう取るつもりか!?」と、お客様は余計に強気な態度に出てくるのです。