# 経済・ビジネス

Yahoo!のデータサイエンティスト集団は、ヤバい探偵団だった!

ビッグデータ分析は新しい「社会学」だ
現代新書編集部 プロフィール

〈社内恋愛 きっかけ〉(5月17日)、〈利回りとは〉(同20日)、〈社会人 出会い〉(21日)、〈趣味 ランキング〉(26日)、〈彼女 作り方〉〈タバコ 吸い方〉(それぞれ28日)。

がんばれ~。負けるなよ~。文字ヅラを追うだけで、なんとなく応援してあげたくなるではないか。

 

ちなみに、これが6月になると〈クラブ 初心者〉(6月4日)だの、〈休日 過ごし方〉(同10日)、〈ゴルフ 初心者〉(25日)だのといった検索語が浮上してくる。なんとか社会人として、どこかで折り合いをつけようと頑張っている(?)新入社員の姿が活写されている(ような気がする)。

なんのことはない。今の新入社員は私の25年前とまったく同じことで悩みつつ、ひたむきに生きようとしていた。この〈時系列マップ〉から浮かび上がる新入社員像に、私は自分のかつての姿を見出し、そしてなぜだか無性に感動してしまったのだった。

これは新しい「社会学」だ!

初めて、「Yahoo! JAPANビッグデータレポート(以下=ビッグデータレポート)」を見た時の衝撃は忘れられない(初めて見たのがいつの日だったかは忘れてしまったが)。

この〈新社会人の悩み時系列マップ〉をはじめ、〈日本人は朝9時に腰が痛くなり、夕方17時に頭が痛くなる〉とか〈「歌詞」を徹底的に調べると、矢沢永吉と郷ひろみ、いきものがかりと浜崎あゆみが極めて類似している〉とか、はたまた〈映画『スター・ウォーズ』は島根県民にはあまり人気がない〉だとか、いろんなオモシロイことがわかるレポートが、データによってしっかりと証明・裏付けられた形で結論づけられているではないか。

単にfunnyなネタ・情報だけではない。赤ちゃんを産んだばかりのお母さんが、自分の子どもが生まれてから何日目に、どんなことで悩むのか(あらかじめ、悩みを予見できれば、それだけ対処もしやすくなる)、あるいは、地震や台風などが発生したときに「物資が行き届かない」いわゆる「隠れ避難所」をデータの力を使っていち早く見つけ出す方法など、「社会問題の解決」に役立ちそうなテーマもたくさんある。

データってすごいんだな。

「おもしろくて、ためになる」データ分析――まるで、どこかの会社のモットーのようである。私は夢中になった。これはもはや「新しい社会学」だと思った。

データ・サイエンスというよりも、データ・ソーシャル・サイエンスなのではないか――。

データ分析は、新しい「社会学」だ(photo by iStock)

ビッグデータ分析を新書にしたい

現在、現代新書という書籍シリーズの編集長である私は、このレポートのエッセンスを是非、本にしてみたいと思った。レポートの一部には動画も使われているし、情報量の多さ・深さでは「本」はウェブには絶対にかなわない

だが、膨大な情報をトピックごとに整理し、要点を「一度にまとめて見せる」、「見やすく見せる」「ポイントを頭に刻み込む」「読み物として読ませる」という点において、「本」「書籍」は、とても優れたメディアなのである(私のイメージでは、「紙の本がウェブメディアに向かって『まだまだ若いモンには負けんよ。おーっほっほっ』とか言っている感じ。脳内妄想だけど)。

もちろんウェブで公開されているレポートなので、すでに多くの人々の目には触れている。だから、このレポートをそのまま一言一句違えずに本にするのは、さすがに芸がない。だが、その点では、漠然とではあるが、私には一つのアイデアがあった