韓国・文在寅、ここへきて「支持率低下」に追い詰められた本当のワケ

韓国経済も冷え込んできた
武藤 正敏 プロフィール

中央日報が批判したワケ

こうした中、文在寅政権にとっての最悪のシナリオは曺国法相が逮捕されることである。

文在寅大統領は、曺国氏の任命が賭けであるとは認識していたと思うが、今の流れからすると検察は曺国氏の逮捕に至るまで徹底して捜査する動きであり、金融犯罪を捜査してきた特別チームも捜査に加え本腰で取り組んでいる。

いずれ曺氏が取り調べを受け、逮捕される事態を想定して置かざる状況となっているが、文政権は何とか曺国氏を救うことに注力しているだけである。

曺国氏に対する捜査が進むにつれ、文在寅氏への批判は強まっていくのではないか。それは支持率の一層の低下につながるのではないか。

 

文在寅大統領は、秋夕連休後の9月17日に青瓦台で主宰した首席・補佐官会議で8月の雇用動向に関し、「過去最高の雇用率を記録しており、失業率も過去最低水準に下落した」「世界経済の不確実性の拡大と製造業の構造調整など厳しい環境の中で政府の積極的な雇用政策と財政政策が作り出した大切な成果」であり、「韓国経済は正しい方向に向かっている」との楽観論を展開した。

しかし、こうした見解に対し中央日報は、大統領の認識は見たいことだけを見ることで生じた「確証偏向」だと批判している。

就業者は増えたが、増えた45万人の中で60歳以上の高齢者が39万人、税金で高齢者のバイトを増やしただけである。30代、40代の就業者はむしろ23か月連続で減少している。良質の雇用とされる製造業就業者も17か月連続で減った。年初政府が掲げた2.6-2.7%の成長も難しくなっている。

米中貿易紛争に日韓葛藤まで重なり、「デフレーションの恐怖」までちらついている。