# フランス

恋愛大国・フランス、「結婚」も「不倫」も日本人とはここまで違う

日常茶飯事なんです
横川 由理 プロフィール

ひと夏の恋

フランスに住んだばかりの頃、まだ20代だった私に、60歳以上に見える男性から「お茶をいかがですか」と誘われたことがあります。なぜ、孫のような年齢の女性に声を掛けるのか驚きました。

でも、これは彼にとって当たり前のこと。気に入った人を見かけたら、まず声を掛けることから恋愛はスタートするのです。声を掛けるのが恥ずかしい場合には、ウインクでもOKです。私たち日本人はウィンクすると顔全体がゆがんで(?)しまうものですが、フランス人はじつに魅力的なウィンクができるのです。

〔photo〕iStock

有給の多いフランスでは、みなが必ずバカンスを取ります。特に夏は開放的になりがち。夫婦が一緒にバカンスに行かないと、大変なことになりかねません。夏のバカンス中には、「ひと夏の恋(アバンチュール)」が起こることが多いようですが、ひと夏で終わらずに、離婚の危機に陥ってしまうことも。

ある日私の同僚の日本人Aさんは、日本人経営者から「この夏は忙しいから、働いてほしい」と懇願され、渋々、働くことになりました。Aさんのフランス人の夫は1人でバカンスに出かけてしまったのです。

 

日本だと1人で行くのは何だからと、キャンセルする方も多そうですが、フランス人は1人でもバカンスに出かけます。なぜならこのバカンスを過ごすために、1年間も我慢して働いてきたのですから、行かないという選択肢はないのです。

「バカンスをしっかりとらないと、その後の1年は乗り切れない」と、フランス人は日常と違うバカンスを過ごすことを大切に考えているのです。

結果、フランスでは当然と言っても過言ではない成り行きとなりました。1人でバカンスに出かけたAさんの夫は、バカンス先で別の女性と恋に落ち、Aさんと離婚することになりました。

このとき日本人なら、「なんてひどい夫だ」と思うでしょうが、フランスでは「一人でバカンスに行かせた妻が悪い」という意見の方が多くなります。