2019.10.18
# 飲料

キリン『本麒麟』、ここへきて「若者に大ウケ」している意外な理由

当事者が明かしたその全舞台裏
長浜 淳之介 プロフィール

「赤」の持つ意味

20代、30代は、TVやデジタル上のCMをあまり見ていなくて、SNSや知人が飲んでみた評判による口コミが、消費の態度を変えていく。

40代以上ほどにはCMの効果が出にくく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブでどれだけ話題になったのかが、重大な意味を持つのである。そのため、売上に火が付くのに40代以上とタイムラグが生じたと、前出・永井氏は分析する。

 

今年2月に「本麒麟」をリニューアルした際に、パッケージの赤も、より明るい色に変えた。その明るい赤がSNS映えするのも売上に貢献している。

インスタグラムには2万人ほどのコアな「本麒麟」ファンが投稿しているが、その投稿を見たフォロアーからフォロアーへのツイート、シェアの広がりが、購買行動に影響を与えている。

そもそも新ジャンルは、自慢げに飲んでいることを人にアナウンスする商品ではなかったが、その点で「本麒麟」は世間の常識を変えたのである。

こうして、特に若い世代のたまにしかビール類を飲まない人に、「本麒麟」を手にする機会が増えているのが現状で、ヘビーユーザーばかりでなくライトユーザーへの認知が進んでいる。

また、「本麒麟」開発者の同社マーケティング部・京谷侑香氏が、お酒好きが高じてキリンビールに入社した、29歳と若手の女性であり、ビール好きにリーチしただけでなく、同世代にもアピールする味に到達した面もあったのではないだろうか。

ところで、キリングループにとって、赤は「キリンラガービール」にも使われているコーポレートカラー。ここまで赤いパッケージのビール類は珍しいが、赤は明るすぎるとトマトジュースのようになるし、重すぎるとワインレッドになる。難しい色だが、品質と熟成を感じさせるグラデーションのかかった“深紅”で新しさを表現したという。

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