タピオカブームは衰えるところを見せません。このタピオカから、「差別的なムーブメントも真逆の人気アイテムに変化しうる」ことを実感したというのが、現在外資系投資顧問に勤める川村真木子さん。金融から政治、スポーツに生活まで本音を語る「社会派インスタ」が人気を呼んでいるバリキャリ金融女子です。

川村さんは金髪でヤサぐれていた女子高生時代に一念発起してアメリカに留学、20歳で高校を卒業しました。いま、ブームになって切なく思い出す「留学時代にタピオカから見た差別」、そして「差別が変わっていく様」とは。

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「気持ち悪っ」と白人女子に言われて

飛ぶ鳥を落とす勢いのタピオカティブーム。私も毎日のように飲んでます。 

私がこの飲み物と出会ったのは1990年代、ロサンゼルスのアジア人街。台湾人のオーナーが切り盛りするそのお店はアジア人街にあって、アジア系の学生で行列が出来る人気店。学校に行く前にタピオカミルクティを買って、登校するのが密かな楽しみだった。

留学時代の川村真木子さん(写真右)。お友達と 写真提供/川村真木子

しかし、このタピオカミルクティで忘れられないのが、学校でのちょっと悲しいエピソード。隣に座っていた白人女子が「その黒い物体は何? 気持ち悪っ」と言い、クラスが一瞬吹いた。「またアジア人が変なもの食べてるよ……」コソコソ。私が本気で美味しいと思ってるものが気持ち悪く見えるんだ……ショックで呆然とした。

アメリカの高校に通っていた頃は、食べ物を「気持ち悪い」と言われたことが何度もある。海苔や漬け物を無駄に恐がられたり、そもそも何であんなに米ばかり食べるんだ? たまには主食変えないの? 飽きない? と本気で不思議がられたり。アメリカ人の友人と一緒に日本食レストランに入って、メニューの全てを説明してと頼まれ、全部細かく説明したときには、「どれも食べられそうにない」とのことで、白いご飯だけ頼んで醤油をかけて食べてました……。

90年代当時のアメリカは、日本食ブームの前。巷には限られた寿司マニアがいるぐらいで、殆どの人は刺身や海苔や味噌汁を気持ち悪いと思っていたようだ。何度も言われた「何それ、気持ち悪い」の一言。悪気はないのだろうけど、慣れ親しんだ自国の食べ物を「気持ち悪い」と言われるのは結構傷つく。移民の子供が自国の料理が入ったお弁当を恥ずかしがって「サンドイッチに変えて欲しい」と親に頼むのはよく聞く話だ。

たとえばNYで、今は「ライスボール」は大人気。しかしつい10年前は「クサい」と言われて「学校のお弁当におにぎりはイヤ」と子どもが言うことが定番だった Photo by iStock