3・11炉心融解を予言した医師が警鐘 台風に続く「噴火と地震」

それでも原発を止めない日本
一志 治夫 プロフィール

警告はずっとなされてきた

石黒:原発に関しては、僕だけでなく、まともな人たちはみんな警告を発してきたわけです。言い方は悪いですけど、欲に目がくらんだ人たちと、騙されやすい人たちがわかっていないだけで。日本のような設置不適当国に原発が増え続けたのは、莫大な利権を生むからです。行政、マスコミ、御用学者が「安い、安全、地球にやさしい」という大宣伝をして、維持してきたシステムなのです。

 

──火山が噴火した場合の原発の影響も大きいです。にもかかわらず、ここ数年、伊方原発、川内原発などでは逆に「火山噴火発生の可能性が相応の根拠をもって示さない限り」噴火の恐れなしと、高裁などによって運転が認められたりしています。噴火自体を想定外としようとしています。

石黒:火砕流が原発を襲ったときがさらに恐ろしいですね。大爆発を起こし、放射能を帯びた火山灰が降ってくるわけですから。北海道の端のほうにも人は住めなくなり、海は汚染され、しかも、誰も原発そのものを止めにもいけない。海外にも影響は出ますよね。まずは太平洋が汚れて、放射能を飲み込んだ海流がアメリカまで行きます。生物濃縮した魚をアメリカ人は食べなきゃいけなくなる。

そんな地震国、火山列島である以上、原発はまったく不向きなエネルギーなのです。すぐにすべてを廃炉にすべきです。止めていれば、何年かすれば温度は下がっていって、だいぶ安全になってくるんです。原発の原理から勉強して、いままで起こったことを全部たどって答えを探せば、廃炉しかないというのはすぐに出てくるわけですが、問題は、この理屈じゃなく動く日本人のメンタリティをどうすればいいのか、ということなんでしょうね。

W地震・トリプル地震の可能性

──東日本大震災から8年、熊本地震から3年、その間にも各地で地震は起きています。ずっと危険視されている東海地震、南海地震についてはどう見られていますか。

『震災列島』より引用

石黒:今世紀中に90何%かの確率で起きます。1946年12月21日に起きた昭和南海地震が妙に小さかったんですね(マグニチュード8.0)。そのぐらいの規模だと、相当エネルギーが残っているはずなので、そうするとふだんよりはもう少し早く起こりそうな気もする(昭和南海地震の前は安政南海地震で92年の間隔)。四国から紀伊半島にかけての南海、三重から名古屋にかけての東南海、静岡の駿河湾を中心にした東海の3つともエネルギーをため込んでいるので、今度はフルに来るんじゃないか、と。そして、それはもう、いつ来てもおかしくないという状態だと思います。