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# ビジネススキル

エリートも知識人も、これからは「嘘をつく人」が真っ先に淘汰される

情報の非対称性は消えた

拾った財布をどうするか?

最初に申し上げておくが、筆者は「今まで嘘をついたことが無い」と言いきるほどの大嘘つきでは無いが、「花さか爺さん」のような正直者でも無い。

ときどき、ビルの屋上から誰かが1万円札をばら撒くなどという事件が報道されるが、それを拾っても警察に届けずに……などという考えが頭によぎるのではないかと思う。幸か不幸かそのような「幸運」には巡り合ったことが無いが……。

もっとも、世の中の人々、特に日本人は善良で、拾ったお金はほとんど警察に届けるようである。

筆者はかなりのうっかりもので、物心ついてからだけでも半世紀以上生きてきた中で、十数回は財布を落としている。ところが、驚くことに、その落とした財布が戻ってこなかったことは一度も無い。改めてこの場を借りて、財布を届けてくださった素晴らしい方々に御礼申し上げる。

 

もちろん、運が良いほうなのだろう。しかし決して聖人君子では無い筆者は、そのとてもありがたい「親切な人々」が、「財布をネコババしないことによって損をしているということは無いだろうか?」 という下らないことをつい考えてしまう。筆者の心の中に邪悪さが潜んでいるからだが……。

拾った財布を届けなくても、まずばれることは無い。しかし、多くの人々(少なくとも日本人の大多数)が、正直に財布を届けることに、「道徳」以外の理由はあるのであろうか?