いつかは結婚しなきゃ、と思ってたけど…

もともとクリエイティブな才能がある年上男性に弱いというSさん。Aラインのワンピースがよく似合う、やわらかい雰囲気の女性だ。

「会社に入ってから、長い間同じ企業の案件にかかわっているおじさんとうっかり寝てしまって。その人が既婚者だって後から気づいたんだけど、その時にはもう好きになってて、そのままずるずると付き合っちゃった」

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相手は、10歳年上の映像クリエイター。Sさんと付き合う以前からすでに家庭は崩壊し、専業主婦の奥さんとは冷めきった仲だった。

付き合いだして不倫相手は、すぐにSさんの家に入り浸るようになった。彼には子供が二人いて、家族の生活費のすべてを捻出しなければならず、しかもフリーランスゆえに、才能と実績があっても仕事の入り方は不安定。身入りは月によってまちまちだった。

その点、彼女のほうが収入は安定しており、週5日を一緒に過ごす「ほぼ同棲」生活に至るなかで、生活費のほとんどをSさんが支払うこととなったのだとか。

「収入をはっきりと聞いたわけじゃないんだけど、同じ業界にいて相場は大体わかるから。子供が私立に通ってるとも聞いていたし、絶対にお金がないわけ。彼の才能を尊敬していたし、それを応援したいし、一緒にいるとめちゃくちゃ楽しいから、自分がお金を出すことにも抵抗はなかったですね

長い時間を一緒に過ごしていて、愛情に不満がなくても、不倫は不倫。彼の妻から訴えられるリスクもあるし、どちらかの心変わりで関係が終わることもある。

Sさんも20代の時点では、「いつかは結婚して子供を産まないと」という気持ちがあり、「私との将来のことをどう思っているの?」と相手を問い詰めたりもした。

「私を愛してはくれていたものの、やっぱり離婚には踏み切れないとハッキリ言われて。28歳のころかな。私を好きと言ってくれる同世代の独身男性が現れたのを機に、一度別れたんですよ。彼は都内に実家のある、スポーツマンの渉外弁護士。結婚したら家庭も持てるし将来も安定するし、幸せになれるな、と確信できる人だったんです」

不倫の関係を精算し、素敵な彼氏とセレブな新婚生活へ……と歩みを進めるはずだったSさん。しかし、その未来は実現しなかった。