争続で家族崩壊! 兄妹冷戦を招いた父の葬儀直後の「兄の一言」

妹から突然の連絡が…
曽根 恵子 プロフィール

突然、妹からの連絡

今年の春、思いがけずそんな妹から手紙が来たとSさんが相談に来られました。「自分が病気になり、母親よりも早く逝くかもしれない。ついては父親の遺産分割について子供に迷惑をかけないように済ませてしまいたい」という趣旨のことが書かれていました。

これは解決するチャンスなので、この機に遺産分割協議をして、父親の財産を分けて手続きを済ませるようアドバイスしました。

〔photo〕iStock

しかし、Sさんは感情的なしこりがあるため、直に話をするとケンカになるので、私にすべてを任せたいとおっしゃられました。私はこの委託を受けて手続きをすることになりました。

Sさんの妹さんに連絡を取るといろいろと本音の話をして下さいました。

「自分は実家から離れて、自分の家もあり、実家の不動産はいらない。兄が相続してくれたらよいと思っていたが、葬儀のときに何の説明もなしにいきなり“放棄の書類にハンコを押せ”と言われて、その横柄な態度が許せなくなった」と言うのです。

 

妹さんは他市に住んでいて、実家からは離れているので、母親の介護などもできないと思っていましたので、兄が多めに相続することに異論はありませんでした。ところが兄が相続放棄が当然という態度で、財産のことや今後のことなど話し合いもしようとせず、頭ごなしに進めようとしたことが、許せなかったそうです。

この15年はそのSさんの態度が許せずに遠ざかっていたと言い、いまでもその気持ちが整理できていません。

そこでご自身の病気が明らかになったことをきっかけに、不動産の法定割合分を現金で払ってもらいたいということが妹さんのご希望でした。