日本人女性初金メダリスト前畑秀子の「戦い続けた人生」

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田中 ひかる プロフィール

金メダリストも“適齢期”に達すれば、「次は結婚」だった。校長は言葉通り、秀子を5歳年上の医師兵藤正彦に嫁がせた。夫婦は2人の子どもに恵まれたが、1959年、秀子45歳のとき、夫正彦が脳溢血で亡くなってしまう。

夫亡きあと、秀子は再び水泳界へ戻り、後進の指導に当たった。しかし、69歳のとき、両親と夫を襲った脳溢血に、自身も倒れた。必死のリハビリを経て再起した秀子の姿は、金メダル獲得のときとはまた別の感動を人々にもたらした。

1995年、秀子は急性腎不全により80歳で亡くなった。人々の期待に応え、自分と戦い続けた一生だった。

 
(※)兵藤秀子『前畑ガンバレ』金の星社
(参考資料)同上/maehatahideko.com/兵藤秀子『前畑は二度がんばりました――勇気、涙、そして愛。』ごま書房/NHK取材班編『その時歴史が動いた』第5巻、中央出版