2019.09.16
# 飛行機 # ANA

ANAが「ラウンジ利用券」転売の撲滅に成功したシンプルな方法

「〇〇」を印字しただけで…
鳥海 高太朗 プロフィール

ダイヤモンド会員までの険しい道のり

この10年くらいで「ダイヤモンド修行僧」と呼ばれる人たちが急増していることをご存知だろうか。彼らは、スイートラウンジの利用を含むANAのダイヤモンド会員向けサービスを受けることを目的に、費用対ポイントの高い路線や運賃を研究し、できる限り少ない金額でダイヤモンド会員を目指している。

ダイヤモンド会員は、1年毎の更新となることから、毎年、上級会員の基準となる「プレミアムポイント」を10万ポイント以上貯めなければならない。ダイヤモンド修行僧と呼ばれる人たちは、出張や旅行と異なり、ポイントを貯める為だけに飛行機に乗り続けるので、海外も含めて空港からは外に出ずに、搭乗してきた便の折り返し便に乗るケースも多い。このようにひたすら飛行機の機内で過ごすので、「修行」という言葉が用いられている。

 

プレミアムポイントの計算方法としては、国内線は1マイル=2ポイント、アジア・オセアニア路線は1マイル=1.5ポイント、その他の国際線では1マイル=1ポイントとなっている。運賃によって積算率やボーナスポイントの付与の有無があり、例えば羽田~沖縄線を75%積算の早期購入型割引運賃「ANAスーパーバリュー」で利用した場合、68回(片道)利用する必要がある。

また、羽田~ニューヨーク線をビジネスクラス(125%積算運賃の場合)で利用した場合でも12回(片道)、エコノミークラス(70%積算運賃の場合)では22回(片道)が必要であることから、いかにダイヤモンド会員が非常にハードルが高いかが見て取れる。

ダイヤモンド修行僧は、毎年、年間100万円以上の航空券代を自腹で払ってダイヤモンド会員を維持する人も珍しくない。これほど苦労しているからこそ、ラウンジ利用券の転売が発覚してマイレージ会員の資格が剥奪されることは恐怖でしかないはずだ。

いずれにせよ、ANAは転売防止に成功し、ラウンジの混雑解消、快適度向上につなげることができた。転売の恐れがある金券類をできる限り記名式にすることは、転売を防ぐ一定の抑止力になりそうだ。

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