「令和のゼロ戦」は不可能? 純国産戦闘機を作りたくても作れない日本

二者択一を迫られている
半田 滋 プロフィール

究極の二者択一

防衛省幹部は「戦闘機を米国と共同開発する場合、最初から想定できるリスクをリストアップして対策を立てる必要がある」というが、それでも万全を期すのは難しい。

例えば共同開発の分担割合をめぐり、米政府の都合で途中から米側の開発割合を増やし、日本側の開発割合を減らすといった無茶な要求が突きつけられたとしてもFMSでは契約違反には当たらず、まったく問題にならないからだ。

 

防衛省が開発資金をつぎ込んだ後に上記のような問題が起きたとしても、途中で共同開発を降りるのは難しい。配備先が決まっていないにもかかわらず、米政府の求めに応じて1399億円の取得費を先払いしたことから、導入を進めるほかなくなった「イージス・アショア」のような例もある。

米軍のイージス・アショア

そう考えると、防衛省の立場を理解し、国益も意識する国内の防衛産業が純国産戦闘機を開発するのが好ましいのは間違いない。だが、前述した通り、技術的には難しい。

防衛省は米政府の理不尽な要求に唯々諾々と従う国際共同開発か、将来戦闘機の完成が大幅にずれ込むというリスクを負いかねない純国産戦闘機か、究極の二者択一を迫られることになる。