秋の日本株、投資の神様・バフェットが「買う&売る銘柄」はこれだ!

変型版「バフェット指標」で見抜く
大川 智宏 プロフィール

「借金」は悪なのか

独占的な商品やサービスを保有していれば価格決定力の強さからインフレに対抗することができるし、増益率やROE、利益率(マージン)は低いより高い方が良いのは当たり前である。

無論、強い増益や高い収益性が達成されたからといって将来もその継続性が保証されるわけではないが、少なくとも減益、低収益性企業に比べれば現状のビジネスが好調であることは間違いなく、かつ過去10年程度のスパンで増益が達成されてきたのであれば事業のモメンタムも良好であると考えられるだろう。

この中で唯一毛色が異なるのが、「有利子負債は純利益の5年分、または純資産の4分の1が上限」という項目である。

 

これは、かみ砕いて言えば、有利子負債そのものは事業リスクを高めるもので、それを事業の利益や自己資本でカバーできないのであれば投資すべきではないということになろう。

また、すでにコンスタントに収益を上げられる事業モデルを有し、かつ手元流動性を潤沢に有する企業であれば、そもそも多額の資金調達をせずとも、事業展開や設備投資が自己資本の範囲内で賄えるはずだという考えもありそうだ。

しかし、一般論としてROEを高めるための最も安直な方法は「負債を多くすること」である。有名なROEに関する分析手法であるデュポン分解の構成要素のうち、財務レバレッジがそれに該当する。

図:ROEのデュポン分解の概念図

拡大画像表示出所:智剣・Oskarグループ

ちなみに、デュポン分解は、上図のようにROEを売上高純利益率、総資産回転率、財務レバレッジの3要素に分解し、ROEの高低がこれらの構成要素のどの部分によって規定されているのか(どれが強く寄与しているのか)を分析するものである。

計算上、これらの要素すべてが高いか、または一部が突出して高くなると、ROEも高水準となるように設計されている。