ユニクロが私たちの中で「ダサくなくなった」のはいつからか

日本人の「服を着る意味」が変わった
米澤 泉, MB プロフィール

女性ファッション誌の「着回し」が取り入れた

――米澤さんはともかく(笑)、女性ファッション誌の着回し特集の中で「ユニクロもアリ」になってきたのはいつ頃からですか?

米澤:2014年くらいからです。なかでも印象的だったのが『andGIRL(アンドガール)』の2015年11月号で、特集タイトルが「ユニクロでよくない?」。ほんの数年前まで「ユニバレ」を嫌がっていたのに。そのあたりから流れが変わって、「JJ」なんかもユニクロを取り上げるようになりました。その前までは「無印良品」「ユニクロ」「GAP」が同じ並びでしたが、今ではユニクロとGUが抜きん出ているイメージです。

MB:雑誌で取り上げられるという面では、ユニクロはレディースのほうが強いと思います。男性誌が広告を取りたい場合、やはり誌面ではハイブランドを取り上げますから。

米澤:それに、男性はスーツ通勤が今でも主流なので、女性みたいな「30日間着回しコーデ」みたいな記事が必要ない。週末の服だけ揃えておけばいいから、ユニクロを組み込まなくてもいいんですよ。その点女性は、ユニクロやGUを挟まないと、30日なんてとてももちません。

 

日本の男性は着こなしのリテラシーがない

MB:男性に着回しの発想がない理由を極論すれば、日本の男性に着回しとか着こなしに関するリテラシーが存在しないからですよ。持っているアイテムを巧みに組み合わせて着回すなんて、発想もなければ自信もない。だから男性は一点豪華主義になる。高級時計とかね。時計だったら価値は明確なので。

米澤:時計は値段がはっきりしてますしね。男性はバッグをあまり持たないから、どうしても時計に行く。

MB:男って、スペックがはっきりしているものが好きなんですよ。「完全防水でエベレストも登れるマウンテンパーカー」とか。絶対登らないのに(笑)

米澤:たしかに、モノとしてのスペックをマニアックに追求する。だから男性は「モノ・マガジン」を読むんですよね。

MB:実際、メンズファッション誌として「モノ・マガジン」は売れていますから。