# ビジネスモデル # トヨタ

大流行「サブスク」ビジネス、トヨタがあえて「参入」した本当のワケ

それだけでは儲からないのだが…
鈴木 貴博 プロフィール

トヨタが「サブスク」を始めたワケ

トヨタでは3年間、1台の車に月額4万2660からの料金で乗れるKINTO ONEと、3年間で6種類のレクサスに乗り換えられる月額19万4400円からのKINTO SELECTというサービスを始めました。

なぜトヨタが月額制のサービスを提供するのでしょうか。

〔photo〕gettyimages

実はヨーロッパの自動車業界ではこのような乗用車のサブスクサービスが先行して始まっています。私が観察していた限りでいえば、まずドイツ車メーカーが最初にこのようなサービスを本格的に試行しはじめたように思います。そしてその背景には世界の自動車業界がある転換点に来ているという共通の事情があるようです。

なぜ乗用車でサブスクサービスが始まるのでしょうか。そこには「これからの数年間で乗用車はその性能が大きく変わってしまう」という要因があります。

 

実は私もこの春、これまでの車を新車に買い替えました。新しい車が到着してみると実感するのですが、最近の車は以前にはない安全性能が満載されています。自動ブレーキや周囲を見回す内臓カメラはもちろんのこと、先行車に追随して半自動運転をするオートクルーズといったドライブアシスト機能が搭載されています。

実はこの新しい装備はこれからの5年間で、最終的に完全自動運転が実現するところまで発展することになります。それ自体は非常に便利でいいことなのですが、消費者にとって困ることはその進化によって中古車の価値が大きく下がるリスクがあることです。

覚えていらっしゃる方も多いかもしれませんが、1990年代からゼロ年代初期にかけてのパソコンがまさにこういう時代で、パソコンの性能が半年単位でものすごく大きく向上していく結果、古いパソコンの価格や価値はどんどん下落していきました。性能向上のスピードが速いということは、商品の陳腐化のスピードも速いということなのです。

それと同じことがこれからの乗用車の世界にもおきるリスクがあります。

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/