サブスクの「真実」
近年、月額定額制でサービスを楽しめるサブスクリプションというビジネスモデルのサービスが増えてきました。

そもそもこの定額制のブームは、デジタルコンテンツの分野から広がりました。月額定額で雑誌が読み放題になるdマガジンや、アマゾンのMusic Unlimitedのように6500万曲以上の音楽を聴き放題といったサービスがそれです。
このサブスクリプションサービス、ないしは略してサブスクなどといいますが、最近では飲食やファッション、自動車などリアルな商品の分野にも広がり始めています。しかし、その意味するところは何なのか、経済にどのような影響を与えるのかについては「真実」がきちんと語られていないような気がします。
そこで今回はリアル分野のサブスクビジネスというのはどうなっているのか、本当に可能性はあるのかということについて見ていきたいと思います。
飲食店で月額定額で食べ放題のサービスが話題になったのは、私の知っている限りでは2017年に月額8600円の定額サービスをはじめた『野郎ラーメン』が最初です。
関東地方に15店舗を展開するチェーン店で、条件としては利用は一日一回まで。スタンダードメニューの豚骨ラーメンなら月に12回食べると元がとれるという内容です。
他にも話題になったお店を挙げると、2018年に六本木のステーキ店『ザ・ステーキ』が高級なステーキの定額パスポートを発行した例があります。
月額6万4800円で定価3700円のステーキを一ヶ月食べ放題。こちらは18日通うと元がとれ、一ヶ月31日なら4万9900円お得というものです。