Photo by iStock

最悪のタイミングでの「消費税増税」10月から日本経済に起きること

準備をしておかないと大変なことに…

景気対策は万全だから大丈夫――。政府は楽観的だが、世界経済の混乱ぶりを見るに、最悪のタイミングでの増税になることは間違いない。少しでも準備をしておかないと、大変なことになる。

世界経済のリスクが逆風に

10月1日、それは日本経済にとって重大なターニングポイントになる日かもしれない。

消費税が10%になるまであと1ヵ月となったが、日本政府、そして日本国民にとって想定以上の激変を、景気や日々の暮らしに及ぼすことになる恐れが出てきた。

まず、日本を取り巻く世界経済の大混乱だ。

経済評論家の加谷珪一氏は警告する。

「ここに来て、米中の貿易戦争が泥沼化の様相を呈しています。トランプ大統領が中国への制裁を叫ぶ度に米国の株価が暴落、巻き込まれる形で日本の株式市場や為替も乱高下を繰り返しています。

中国や欧州でも景気の減速が鮮明になりつつあり、ドイツではリセッション(景気後退)の危機すら囁かれるようになってきた。世界経済は混迷へと向かい始めています」

周辺では、日韓関係も悪化の一途を辿りつつある。互いに濃淡はあれど、関係悪化が両国の国内経済に悪影響を及ぼしているのは紛れもない事実だ。

さらに、香港では中国政府の強権に対するデモが大規模化し、金融都市としての機能がマヒしつつある。こうした事態はすべて東アジア経済の停滞へとつながり、ひいては日本経済への大ダメージとなって降りかかってくる。

 

経営コンサルタントの小宮一慶氏もこう懸念する。

「9月には日銀の政策決定会合がありますが、同時期に米国ではFRB(連邦準備制度理事会)、欧州ではECB(欧州中央銀行)でも同じ政策会合が行われます。ここでFRBは、『9月追加利下げ』の判断を下す可能性が出てきました。

米国と欧州が同時に利下げを行えば、日銀が何をしようと急速に円高が進むことは避けられません。そうなれば輸出企業の業績悪化懸念から、日本株が一気に売りに出される可能性がある。日本経済にとって大打撃となります」

10月末にはイギリスのEU離脱(ブレグジット)も控えている。

「最悪のシナリオとされてきた、EUと関税上の取り決めを持たずに離脱する『合意なき離脱』が、ジョンソン首相の就任で現実味を帯びてきました。

ブレグジットによってEUはロンドンという世界的な金融センターを失い、一方で英国が世界経済からの孤立を深めることになれば、英国とEUの双方が大きな傷を負うことになり、これも世界の市場に冷や水を浴びせることになります」(前出・加谷氏)