中国初の「コストコ」が、オープン日に半日で閉店した「残念な理由」

このままでは中国すべてを養う羽目に
北村 豊 プロフィール

押し寄せる不道徳行為

その理由は9月1日付で多数のメディアによって報じられたが、次のように中国人会員の低い民度に起因するものであった。

・食品売場にはプラスチックの容器に入った寿司の詰め合わせや菓子のマフィンが売られていたが、悪質な客は寿司を数個つまみ食いしたり、マフィンを1口食べたりした後に、その容器を元の商品棚へ戻して知らん顔で立ち去っていた。

・牛乳や冷凍の鶏肉といった生鮮食品がその売場から離れた場所に多数放置されていることが判明した。購入しようと当該商品を商品棚から持ち出したが、その後に購入を止めて、近くの商品棚や床に放置していったものと考えられる。冷凍鶏肉はパッケージが破れて肉汁が流れ出ていた。生鮮食品でなければどこに放置しても大した問題にはならないが、生鮮食品である以上は品質上の問題が発生しないように客も協力すべきだが、そうした意識は全般的に低いように思えてならない。

・商品売場内で子供が尿意を催した親の一部は混雑している状況下でトイレへ行くことは困難と判断し、売場の各所に設置されている金属製ごみ箱の上に子供を持ち上げて小便をさせたのだった。公共の場所で子供に小便をさせることは、今なお中国国内でよく目にする光景だが、コストコの様な会員制チェーンストア内でも平然と小便をさせるという非常識さは驚きである。これは小便だったから良かったのであり、困ったことにそれが大便になる可能性も否定できないのである。

 

こうした不道徳な行為はネット上に証拠写真が掲載されているので、否定できない事実だが、これらの行為が上海コストコにとっては想定外の事で面食らったであろうことは想像に難くない。
 
上海コストコ開店2日目の8月28日、コストコの駐車場は午前7時には満車となり、9時の開店待ちの客が行列を作っていた。100元(約1500円)を費やしてタクシーで到着して、早朝4時半から行列に並んでいるという人もいれば、照り付ける太陽の高温に耐えられず行列から離れる人もいた。

この日、コストコは商品売場内の入場者数を2000人までに限定する入場制限を発表し、売場内の混乱を防止すると同時に保安係による監視を強化して不道徳行為の防止を図った。