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# ライフ # ストレス # 心理学

「家にいるのに帰りたい…」と感じてしまう不思議な心理の「正体」

言葉では説明しづらい“あるある”

家にいるのに、なぜ?

ある1枚のイラストに、ネット上で共感が集まっている。人気4コマ漫画『サボり先輩』からの1コマで、部屋着のままでベッドに腰かけている女性の絵とともに、「家にいるのに帰りたい」というフレーズがデカデカと書かれている。「働きすぎるとこの状態になる」というコメントとともにツイッターに投稿されたことで、反響を呼んだようだ。

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過酷な過重労働や対人緊張を伴う感情労働による疲労によって、「家にいるのに『帰りたい』」と思うのは、矛盾しているが、確かに実在する心の動きと言えそうだ。この漫画を見て筆者も、大学病院勤務時代の、夜の当直日を迎えた朝の自分を思いだした。

ただでさえ朝、気持ちもからだも気怠いなかで、これから出勤して、タフな業務をこなしたうえで、夜間当直に入る。夜中にも相談の電話が何回か入り、場合によっては緊急の診察も入るかもしれない。寝不足にもかかわらず、次の日も50人のほど外来診察をこなさなければならない。当直明けの日くらい仕事を早く終わらせたいが、夕方から医局のカンファレンスがあり、指導医としては休むわけにもいかない。

 

そうして家にいるのに「早く帰りたい……」と、まだ出勤もしていない朝から、ベッドのなかで重い気持ちになっていたものだ。

実際に家にいるのに、家に帰りたくなる。ざっと調べてみたが、詳しく考察している記事はほとんどない。これを機会に、現代人のこの心の状態を、心理・精神医学的に考えてみたい。