アマゾンの「最先端会議」で明かされた「宇宙事業」のスゴすぎる野望

ベゾスが考える「人類救済計画」
田中 道昭 プロフィール

「re:MARS」の真意

これから宇宙事業の話をするからと言って、「MARS」を火星と連想するのはちょっと拙速だ。

火星の意味合いが含意されていることを否定はしないが、「MARS」とはそれぞれのスペルに意味を持つ略語である。

「M」=Machine Learning 機械学習(狭義のAI=人工知能)
「A」=Automation 自動化
「R」=Robotics ロボティクス
「S」=Space 宇宙

「M」はMachine Learningのことだが、ここではAIのことだと認識するといいだろう。「M」=AIを進化させ、「A」(Automation)=自動化を進化させ、そして「R」(Robotics)=ロボットを進化させる。

これらはEC小売り事業の「アマゾン・ドット・コム」や、クラウドサービスの「アマゾン・ウェブ・サービス」(AWS)のアマゾン2大事業の中核を占めるキー・テクノロジーと位置付けられる。

最後の「S」こそが「宇宙事業」(Space)であることは言うまでもないだろう。この4分野がアマゾンの最も力を入れているキーコンセプトなのだ。

 

「AIはすでに民主化された」

さて宇宙事業の話を始める前に、まずは今回の「re:MARS」で語られた我々日本人が見逃してはならないテクノロジーの最先端の潮流について触れておこう。

ポイントは2点だ。キーワードは(1)「AIの民主化」、そして(2)「自動運転の社会実装」である。

「AIの民主化」から見ていこう。アマゾンのCTOのワーナー・ヴォゲルス氏がこう語っている。

「すでにマシンラーニング(AI)は民主化されている」――。

その意味はどういうことか。