残り3週間!「消費増税で日本沈没」を防ぐ仰天の経済政策がこれだ

「増税しない」が最善手ではあったが…
髙橋 洋一 プロフィール

投資のチャンスになる

なお、先進国G7と直近時点でも比較してみると以下のとおりだ。

もっとも、今は先進国でも日本と欧州はマイナス金利が常態化している。日本と欧州はマイナス金利であるとともに、長期金利のほうが短期金利より低いという「逆イールド」になっている。

一般論として、長期金利は将来の短期金利の積み合わせになっている。逆イールドは将来の短期金利が現在より低いと予想されるために起こる。低金利は経済活動が盛んでないことを意味するので、不況の前触れという連想になる。国際経済情勢の先行き不安は、逆イールドになる要因だ。

 

長期金利のマイナスそれ自体は、金融機関の経営にとっては、利ざやが取れず悪影響を及ぼす。

金融機関は、預金で集めたカネを貸出や有価証券で運用して利ざやを稼ぐのが基本だ。一般的に、運用の金利は同じ期間の預金金利に信用スプレッドを加えたものだ。また、預金の期間は運用の期間より短い。このため金融機関の利ざやは、信用スプレッドと長短スプレッドから構成されている。

これまで、日本の金融機関は、信用スプレッドよりも長短スプレッドに依存して利ざやを稼いできた。信用リスク管理をさほど厳格にしないですんだのは、逆イールドの期間がそれほど多くなかったからだ。

その場合、運用金利がマイナスになると、順イールドでも金融機関は利ざやがとれなくなる。というのは、預金のマイナス金利は、預金者が損をするということになるので、まずありえないからだ。

マイナス金利に逆イールドが加わっている現在の状況は、金融機関にとっては最悪ともいえる。しかし、実態経済にとっては、金利負担なしで長期資金が借りられるので、設備投資の絶好のチャンスだ。実際、不動産投資や住宅投資はかなり良好である。

また政府は、この機会にインフラ整備をどんどん行ったほうがいい。長期金利がマイナスということは、金利コストがゼロなので、費用対効果さえ算定すれば、ほぼすべてのインフラ投資が正当化できることを意味する。

東日本大震災以降、日本列島で地震が活発化しているという意見もある。そのリスクに備え、震災被害を事前に最小化するために、将来投資が必要だ。

この将来投資は物的資産が残るので、建設国債になる。建設国債は赤字国債ではないので、そもそも借金問題を気にする必要はなく、必要であればどんどん発行したらいい。国債市場はマイナス金利なので、よほど酷い公共事業でなければ採算があり、将来投資には良好である。

南海トラフ地震や首都直下地震は確実にやってくるので、今の時期に防災対策投資を行うべきだ。

さらに、インフラ整備に限定せず教育、研究開発や国防などについても、政府は国債をもっと多く発行し、将来投資の観点から積極的に行うべきである。