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文在寅の失策の数々…!韓国経済はいかにしてピンチに追い込まれたか

経済政策も外交政策もことごとく…

足元、左派系・文在寅(ムン・ジェイン)大統領の下で韓国経済が厳しい状況に追い込まれている。生粋の左派系政治家である文在寅大統領は、最低賃金の大幅な引き上げなどにより自国経済を疲弊させてしまった。その上、韓国の国力安定に欠かせない日米との関係にも、完全に背を向けている。

経済理論の観点から考えた場合、文政権の経済運営は、求められるものとは逆コースに向かっているように見える。本来であれば韓国は改革などを進めてアニマルスピリットを高め、成長期待の高い分野に経営資源が再配分されやすい状況を目指さなければならない。文政権下、韓国経済の先行きには、他国のことながら不安を感じる。

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「財閥依存」がアダとなる

韓国では、財閥系企業をはじめとする大企業と政府が一体となって経済の運営が進められてきた。この基盤整備に大きな役割を果たしたのが、故朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領だ。朴氏は財閥企業などを重用し、国家主導で重工業化の推進にとり組んだ。1960年代以降の韓国は“漢江(ハンガン)の奇跡”と呼ばれる高い経済成長率を実現した。

朴政権下で形作られた韓国経済の特徴は、財閥系企業をはじめとする大企業が政府の支援を得つつ、大規模、かつ、迅速に設備投資を行い、製品を大量に生産することにある。その上で韓国は製品を輸出して世界の市場を席巻し、経済成長を実現してきた。この経済構造は、歴代政権が財閥企業を重視する大きな要因になったと考えられる。

 

その例の一つとして、サムスン電子の半導体事業があげられる。1980年代から90年代、日米半導体摩擦が熾烈を極める中、サムスン電子はわが国の技術を取り込んだ。同時に同社は、迅速に大規模な生産体制を整備した。わが国がバブル崩壊の後遺症に苦しむ中、韓国は国全体で半導体などの生産能力を高め、世界のシェアを手に入れたのである。

2016年以降、世界的なIT先端分野への投資増加や、中国政府による景気刺激策の発動を受けて、半導体を中心に韓国の輸出は増え、景気が上向いた。ただ、2018年以降、状況は大きく変わった。中国経済の減速や世界的な半導体市況悪化、米中の貿易摩擦をうけたサプライチェーン混乱等から財閥企業の業績は急速に悪化し、景気減速懸念が高まっている。