2019.09.15
# 欧州

ブレグジットは「序章」で、これから本当に起きる「ヤバすぎる現実」

ヨーロッパの悲劇が始まる
橋爪 大三郎 プロフィール

国と国の「反目」

キリスト教徒には、主権国家があって、どの国も法律をつくれる。自由に法律を作れると、近代化に都合がよい。

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でもこの結果、国ごとに法律がばらばらになる。国家と国家が反目する。宗教戦争もあった。王位継承戦争もあった。ナポレオンやヒトラーも出てくた。ヨーロッパは歴史問題の塊りである。

その問題を、押入れにしまおう。ヨーロッパでは二度と、戦争がないように。EUは、平和を理想に掲げる。

 

まるで「フランケンシュタイン博士の怪人」

ではどうする。キリスト教徒の考えは、「条約を結ぼう」である。条約は、国家と国家を縛りつける、約束(つまり、法律)のこと。さきほどの、(4)を参照してほしい。

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ヨーロッパの現状は、わがままな主権国家の集まりだ。それを条約で束ねる。条約が、国内法と矛盾したら、国内法の手直しが必要になる。どこかの国がへそを曲げると、条約が結べない。やたらに手間と時間がかかる

こうやって、理想と現実のギャップを、無理やり縫い合わせて行く。「フランケンシュタイン博士の怪人」そっくりである。

フランケンシュタイン博士は思った。人間には、完全な部分と不完全な部分がある。完全な部分だけをつなぎ合わせれば、理想の人間ができるはずだ。造ってみたら、怪人だった。なんでこんなにぶざまなのか。怪人は悩み、絶望する。そして破滅してしまう。

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