日本の子どもは学校に長くいすぎる

余裕がなく苦労しているのは、子どもたちも同じです。日本の子どもは朝8時から3時半まで学校で学んでいます。それだけ長く勉強しているのに、お昼までしか学校に行かない他の国との学力はあまり変わりません。課題解決能力など分野によっては低いくらいです。ということは、こんなに長時間学校で勉強させるのは時間の無駄ではないかと思うのです。

ボスニアを中心に様々な国や地域の人々と仕事をしてきたぼくは、日本のこの状況がずっと不思議でなりませんでした。

ヨーロッパではフランスなど午前授業の国が多いです。ボスニアも同じです。が、どの国も優秀な人はたくさんいます。小学校には落第のシステムがあり、学習の歩みや発達が少し遅い子は、やり直すことができます。そのことは挫折でもなんでもなく「少しゆっくりと成長するだけのこと」と人々に受け取られています。

ドイツでの小学校の授業の様子。ヨーロッパでは飛び級も落第も当然のようにある Photo by Getty Images

他国の子どもたちは、よく考えるトレーニングができていて、自分自身のオピニオンも持っています。創造力も、課題解決能力も、コミュニケーション能力も高い。
ところが、日本はこんなに時間をかけているのに、主体性は育っていない。学生の多くが、自分が学びたいものもわからないうちに20代を超えています