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「AfD大躍進」に終わった「旧東独2州」の州議会選挙が示す未来

ドイツの分断は誰のせいなのか

旧東独地域の選挙結果

9月1日、旧東独の2州、ザクセン州とブランデンブルク州で州議会選挙があった。

ザクセン州は、ドレスデンやライプツィヒなど旧東独の都市を抱える。一方、ブランデンブルク州は、ベルリンの周りを囲む州だ。州の真ん中におへそのようにあるのがベルリン市だが、これは特別市なので独自の議会を持っており、ブランデンブルク州には属さない。

さて、現在のドイツの政治的特色といえば、旧東独地域においてAfD(ドイツのための選択肢)がめっぽう強いことだ。

AfDは、元はと言えば2013年に、EUの単一通貨ユーロの存在に異議を唱えた経済学者らが立ち上げた党だった。その後、内紛もあり、現在の幹部は結党の頃とは入れ替わったが、メルケル首相が難民を大量に受け入れたとき、難民政策批判にチャンネルを切り替え、急激に支持者を増やした。

以来、その伸張に脅威を覚えた既存の政党が、「反民主主義」とか「極右」といったレッテルを貼って、凄まじいAfD潰しを展開している。ちなみに、AfD攻撃には大手メディアも積極的に加わっている。

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なぜ、そこまで熾烈なAfD潰しが行われているかというと、大きな理由の一つは、どの党も存続が危ぶまれるほど落ちぶれてしまっているからだ。

かつての国民政党であったCDU(キリスト教民主同盟)とSPD(社民党)も例外ではなく、最近、この両党は、死にゆく大きな動物という意味で、恐竜と呼ばれているほどだ。とくにSPDの落ち込み方は激しく、今や党首の成り手もない。

 

なのに国政の方では、この寝たきりSPDと満身創痍のCDUが大連立(!)を組んで政治を司っているのだから、はたしてドイツ政府はドイツ国民の意見を代表しているのかどうか、かなり怪しい。

そんな事情もあり、今回の旧東独の選挙結果はものすごく注目されていた。ひょっとするとAfDが第1党になるのではないかという(危惧の)声も高かった。

結果からいうなら、AfDはどちらの州でも第1党にはならず、第2党にとどまった。ただ、それでも大躍進だ。以下、選挙結果を少し詳しく見ていきたい。